京都市中京区　なかい耳鼻咽喉科院長、中井　茂です。

今日は『耳鼻科　学校検診②』をお届けします。

この20年間、毎年様々な学校の検診に行って感じることは、以前に比べて小学校高学年から中高校生に、程度の強いアレルギー性鼻炎がとても増えてきたことです。

子供たちの鼻の中を覗くと、粘膜がとてもとてもむくんで鼻の中に空気の通り道が全くない症状にたくさん出くわします。

これでは息苦しくてとても授業に集中など出来ないでしょう。

これからの季節はプールも始まります。

プールの水にはご存じの通り、消毒塩素が含まれていますのでプール後の鼻の状態はさらに心配です。

学校検診の行われる5月頃はスギ花粉症は終焉した後ですからアレルギー症状はおそらくハウスダストによるものでしょう。

しかし、多くのスギ花粉症の方がハウスダストに対してもアレルギー反応を持つことを考えると、花粉が落ち着いた検診の時点でこの様子なら春の花粉シーズンにはもっと辛い状態だったことも容易に想像できます。

検診でその様な症状が見られる子には、是非とも耳鼻科をきちんと受診して鼻の粘膜の状態に応じた治療を受けてほしいと思い、「学校からお知らせ貰ったらきちんと受診してね」と、その場で本人に伝えることもあります。

『集中できるようになったらテストの成績もきっと上がるよ！』と小声で付け加えながら