京都市中京区　なかい耳鼻咽喉科院長、中井　茂です。

この季節に付きものの耳鼻科の学校検診についてお話しましょう。

さぁ、今日は耳鼻科検診です。

保健室に入ったら次の約束を守って下さい。

『一列に並んで順番に』

『くち、はな、みみ　の順番に診てもらいます』

『静かにしましょう』

みなさん覚えていませんか？自分が幼稚園生や小学生だった頃の耳鼻科検診のことを。

どんな先生かドキドキしたことを。

学校検診は毎年プールの始まる少し前、5月中旬以降に行われることが多いと思います。

僕も昔、本当の駆け出しだった頃から先輩と一緒にいろんな幼稚園、学校へ一緒に検診に出かけました。

先輩を見習って右手に舌圧子、左手に鼻鏡と耳鏡を持ち検診を開始する・・・そんな様子でした。

僕にとっての検診は、可愛い子供たちと接する楽しい時間と短時間に非常に数多くの鼓膜や鼻を診ることのできる貴重な経験の時間でもあったと思います。

僕にとっては元気で無邪気な可愛い子供たち・・・しかし統率される保健の先生の御苦労は大変なものです（笑）

お疲れさまです。

ところで検診結果に書かれている耳鼻科の病名には難解な表現が多いと思います。

たとえば、『耳垢栓塞』。

これは耳あかのために耳の穴が完全にふさがった状態を言います。

聞き取りに影響がでたり耳の穴の皮膚の炎症を起こす原因になることがあります。

特にお風呂やプールでみみに水が入ると耳垢がふやけて鼓膜を圧迫し強い痛みを起こすこともあるんです。

普段、家で子供を押さえつけて神経質にお掃除する必要はありません。

むしろ耳の入口をやさしくお掃除するくらいで充分なのですが、もし検診の機会に耳垢栓塞を指摘された場合はプールが始まる前に耳鼻科できちんと取ってもらって下さいね。